千葉大学(工学部)の編入学体験記
概要
■編入年次:第3学年
■試験科目:数学,物理,英語,面接
千葉大学は,県内唯一の国立大学で,立地条件も良く,単位の認定も比較的多くされます.また,確約書提出がないので,旧帝国大学の滑り止めにもなります(平成20年).千葉大学と名古屋工業大学は,入学辞退者が多いため,編入試験において旧帝国大学の滑り止めとする人が多いです.
ただし,ほかの高専からも滑り止めとして使われるため,電子機械工学科の一般試験の倍率は4〜5倍で推移しており,非常にハイレベルな争いとなります.このため,一般合格者のほとんどは,滑り止めとして受けている人であり(入学辞退者数が多い),本命にする人はそのような人に勝たなければなりません.第一志望の方は,可能ならば,推薦試験の方が良いでしょう.なお,千葉大学は定員を定めている,競争試験です(高専非常勤の千葉大学の先生による).
ところで,旧帝国大学クラスに合格した人でも千葉大学を落ちたという人も多数います.個人的には,千葉大学に合格するレベルがあるならば,旧帝国大学や東京工業大学に挑戦されてもいいと思います.
数学
非常に平易な問題で,概ね高専2〜3年生の範囲で出題されています.むしろ,手抜きと言った方が良いでしょう.
ケアレスミスが命取りとなり,少なくとも8割は取れないと合格は難しいでしょう.
言うまでもなく,合格者は8〜9割程度は余裕で取ってきます.なお,解答には途中式も求められます.
平成20年度の試験では,最後の微分方程式が出来るか,出来ないかがポイントとなったでしょう.
また,旧帝国大学等のすべり止めに受けようと思っている方は,特に対策は要しません.
物理
力学,電気回路は毎年出ています.そのほかに,光,波動または熱力学が出題される3問構成です.
物理全体では,7割は正解しておきたいところです.解答欄には,答えのみ記述します.
物理も問題が手抜きです.僕の試験のときは,答えのみ記述する方式で計算過程は採点の対象外でした.
(1)力学
非常に平易な出題です.大学教養レベルの演習書を一通りこなしましょう.推薦図書は,演習力学(サイエンス社,今井功ほか著),基礎物理学演習(共立出版,後藤憲一ほか著)です.
(2)電気回路
簡単で,かつ傾向も同じです.共振回路が好きなようです.電気回路の演習書で必要な部分を一通りやれば対応できると思います.合格者はほぼ満点を取ってくるはずです.
物理
年々難化の一途をたどっており,受験者平均点はかなり低い水準と考えられます.合格者でも5割を取るのがやっとでしょう. 傾向も全くなく,対応は非常に困難です.英語で合否が決まると言っても過言ではありません. 高度な英語力が求められています.対策は早め早めにしましょう. また,試験では低得点域での争いになることは明らかですから,諦めない精神力が大切です. 要求される語彙力を考えると,Z会の有名な「速読英単語」という単語帳がありますが,「上級編」までこなしてやっと対応できるレベルでしょう.
結果と自己採点
合格;
英語:7割
物理:8割
数学:4〜5割
面接
面接官は3人で5分と短く,適当でした.先輩の報告書の通りの質問がされます.ただ,校内順位については必ず質問され,これだけは合否に関わるという情報もあります.私は,当日の英語が悪いと言われました.それに加えて,元気がないとも言われました.結構,ボロクソに言われたのですが合格していたので,合否には面接はあまり関係ないと思います.あと,面接終了者は,控え室に戻ることは禁止されており,待っている人に面接内容を伝えることは出来ません.
それと,成績優秀者は,推薦試験を受験しなかった言い訳を考えておくといいと思います.
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